古代バビロニアでは、毎夜僧侶達が、寺院の屋上に登っては、月や星を肉眼で観察していました。
そこで月の満ち欠けが一定の周期で行われることを知った彼らは、太陰暦を作り出しました。
ローマでも僧侶達も絶えず月を観測し、新月がはじめて顔を見せた夜には、笛を鳴らして市民に知らせました。そして、その次の日を「月の最初の日(朔日)」と定めて、利益の計算や利息の清算をするようになりました。それを「カレンダー」と言ったのです。
すなわち、カレンダーは本来「告知する・知らせる」という意味であったのですが、上述のように、次第に「金銭出納簿」の意味に変化していきます。さらに金銭ばかりではなく、ついでにいろいろな行事を書き記した帳簿を意味するようになり、やがて今のカレンダーの意味に発展してきたのです。
1873年(明治6年)のグレゴリオ暦(太陽暦)への改暦を機に、日本でも「カレンダー」と呼ばれるようになりました。
カレンダーは英語「calendar」から。「calendar」の語源は、ラテン語で帳簿を意味する「calendarium」。「calendarium」はローマ暦で「朔日(ついたち・月の始まり)」を意味するラテン語「calendae」が語源です。
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